改札を出ると、すぐに駅前にある、ラーメン屋で早い朝飯とした。食えないだろうと思っていたが、するっと入っていたのは、自分でも驚いてしまった。食べ終わっても、まだ余裕時間があったが、すぐに地下鉄ホームへ向かう事にした。地下鉄への階段は、すぐ近くにあるのだが、肝心な地下鉄ホームへ行くのは、結構遠い道のりであった。かなり地下深くに、ホームがあった。
6時13分発の筑前前原行きに乗る事が出来た。地下鉄車両の2000系であった。多分新型のほうに乗ったのであろう。なぜか新しく感じた。来た列車は、がらがらであった。ロングシートで横になっても、全くかまわないと言う状況であった。中洲川端につくと、これからご帰宅という若者が何人も乗ってきた。天神駅の手前で貝塚方面の地下鉄線が上から降りてくるようになって、合体してすぐに、天神駅に到着した。
姪浜の手前で地上へでて、2面4線の駅に到着した。旧線の面影は全く見えなかった。20年も昔の事だから、あるわけがないのが、普通である。姪浜でJRの乗務員と交代して、発車した。今宿付近で海が大接近してきた。結構感動的であったのだが、地下鉄のロングシートの車両からだと、やはり感動も半減してしまうのは、ショックであった。6時50分、筑前前原に到着した。
筑前前原は、某鉄道雑誌にデビュー当時のホームが映っていたが、それとは、全く異なっており、近代的なつくりとなっていた。2面4線の駅として新しくなっていた。ここからJR車両ばかりになるのだから、303系を期待していた。しかし、唐津行きの電車は、103系でショックであった。さすがに地下鉄車両よりボロく感じてしまう。3両編成でワンマンカーとなっていた。7時08分定刻通り発車した。
どうやら地下鉄経由でないと、3両編成のワンマンカーのようであった。乗客は、なぜか先頭車両のほうが多かったが、進んでいくつれ、減っていった。途中の駅で303系のJR車両とすれ違った。あれのほうが良かったとついつい思えてしまう。筑前房江駅を出ると、海が見えるようになってきた。久しぶりに見たという感じになってきた。
そして、佐賀県に入った最初の駅の浜崎で、一気に高校生が乗りこんできた。今までガラガラだったのが、一気に満員となった。虹ノ松原駅では、間違いなく、松の木がたくさんあった。まさしく名前にふさわしい駅であろう。次の東唐津駅を出ると、高架橋で川を渡った。そのときに河口側のほうみると、唐津城がみえた。一番見えるポイントであろう。他にも見えると思っていたが、ここよりはっきり見えるところは一ヶ所もなかった。7時52分唐津駅に到着した。
反対側のホームへ行き、西唐津行きの普通に乗った。高架を走り、だんだんと地上に降りてくると、終点の西唐津駅に到着した。1面1線であった。その隣には、大きな車庫となっており、気動車がたくさん屯していた。呼子のほうをみても、線路はなく、未成線は見えなかった。駅を出て、駅舎を見ようとしたとき、西唐津駅の表示がなく、ボロボロになっていた。いたずらなのか、わからないが、「にしからつ」ととても読めないようになっていた。メンテナンスの悪さか…。
8時05分頃に伊万里行きのワンマンカーが到着した。黄色のキハ125系気動車であった。数人乗りこんで、8時10分に発車した。そして、唐津では、全員が降りてしまった。ここで、15分くらい停車した。
筑肥線からの乗客を拾い、8時25分発車した。しばらくは、複線のように、筑肥線と寄り添っているが、和多田駅の直前で一気に離れた。そして、高架を降りると、久保川沿いを走るようになった。堤防みたいなのがなく、水が増水したら、線路まで流されるのではないか…というようなところを走っていた。それも山本までであった。山本からは、川を少し離れて並行して走っていた。また唐津線とも一緒になって走っていた。まるで、複線のようであった。肥前久保の手前で、唐津線は、久保川を渡って、完全に離れた。伊万里に近づくにつれて、たくさんの乗客が乗り込んできた。9時10分、伊万里駅に到着した。
伊万里駅は、大工事中であった。JRの駅舎だけは、完成していたので、カメラに撮った。まだほとんどが工事をしていた。特に、松浦鉄道は、まだほとんど完成していなかった。目の前には、ダイエーがあった。今乗っていた半分くらいは、ダイエーへ向かっていた。しばらくは待合室で待っていることにした。そして、9時半を過ぎて、唐津行きの列車に乗った。
9時46分、定刻に発車した。だいぶすすみ西相知駅では、かなりの廃虚と化した駅構内であった。筑肥線の昔の繁栄を物語っているようでもあった。帰りの列車では、唐津方に集客があったみたいであった。10時23分山本に到着した。
降りるとすぐに、佐賀行きのワンマンカーが到着した。キハ40系の2両編成であった。この山本駅は、乗換えが非常に便利であった。2面3線の駅であるが、単線で本数が少ないから、このように、別行き先でもちゃんと接続できるのであろう。相知駅は、2面3線の駅で大きい駅構内であった。これも以前の繁栄を物語っているようだ。乗車率は、ワンボックスに1人くらいであった。しかも、隣には道路と並行していて、車が次々に抜かしていった。悲しきローカル線である。厳木駅や多久駅でも、駅構内がすごく広かった。
多久に来ても、あまり乗客は増えなかった。多久を過ぎると、やはり佐賀に集客があるのか、だんだんと乗りこんでくる客も多くなった。ワンマンに慣れていないのか、整理券を取らずに乗って、運転手によく注意されるシーンがたくさんあった。普段から乗りなれているのに、なぜだろうか?これは、疑問であった。11時30分に佐賀駅に到着した。このまま降りるのだろうと思っていたが、ほとんどが先へ向かうようであった。しかも、何に乗るのかと思っていたら、11時45分発の「かもめ」の自由席乗り場の方へ歩いていくではないか。これには、驚いてしまった。
自由席はかなり長い列を作っていた。そこに遅れの案内放送が来た。どうやら3分遅れて到着すると放送していた。11時48分「白いかもめ」が到着した。すでに「白いかもめ」の自由席は、満席であった。仕方なく、デッキで立つ事にした。コモンスペースというところではなかったが、デッキで立っていても、苦痛にはならなかった。佐賀を出ると、佐賀線の跡を見ることが出来た。高架を下っていく線路跡がはっきりと見えた。いつまで残しておくのであろうか…。15分デッキにいたが、退屈はなかった。スピードがかなり速いためか、かなり揺れた。そして12時過ぎに、鳥栖駅に到着した。
鳥栖からは、「つばめ」である。しかし、12時25分発とまだ時間があったため、腹ごしらえとして、駅そばを食すことにした。珍しかった「かしわうどん」を頼んだ。食べてから、しばらくすると、「つばめ」が到着した。早速、グリーン車にいくと、かなり席が埋まっていた。次は、連れと別れて、大牟田で下車するために、冷たい飲み物にした。約25分で大牟田に到着した。やはり25分と言うのは、あっという間である。降りる間際に、客室乗務員からキャンディーをもらった。ここで、連れと別れて、違う事をした。
そして、用事が済み、大牟田を16時半に出る、「つばめ」に間に合った。すぐにグリーン車に入った。やはりこの車両も満席に近かった。すぐに改札をしてもらい、あわただしく飲み物をもらった後に、ビュッフェに向かった。ビュッフェに入ると、時間帯が中途半端なのか、あまり客はいなかった。ここで、早速、新メニューの「焼きビーフン」に挑戦した。ちょっと辛目であった。水が欲しかったが、席に戻れば、飲料があるので、我慢した。約15分ほどでビュッフェは退散した。すでに鳥栖駅に着いていた。定刻の17時15分に博多に到着した。
ここからは、鹿児島本線を離れて、日豊線の特急に乗ることにする。まずは、白いソニックから、17時20分頃、「白いソニック」が入線してきた。指定席乗り場は、かなりの列があった。多分、自由席はもっとひどいのであろうか…と思いながら、余裕でグリーン車に乗りこんだ。黒の革張りのシートで、しかも独立式であった。しかし、以前にあった高さのレバーがなくなっていた。これには、ちょっとショックであった。今までにはなかったものだったから、残念である。グリーン車は、全く混まなかった。
なんと、次の折尾で降りてしまう女性客がいたのは、驚いた。リッチなお方なのであろうか。しかし、高級な座席と飲料サービスもあり、自由席との差が1000円だけなら、こっちのほうが良いかもしれない。座席は指定だし、絶対に座れるからである。
やはり「白いソニック」の客室乗務員は、1人であった。これには、さぞ大変であろうと思った。おしぼりと飲料サービスをもらった。アイスコーヒーがあったから、それを頼むと、なんと無糖の缶コーヒーであった。これには参ってしまい、すぐに乗務員が来たときに、ホットコーヒーと代えてもらった。もちろん、砂糖ミルクは、2個ずつもらった。
ついでにたくさんゲットしようと、サービスコーナーに入ると、なんと鍵がかかっていた。飲料を余分にゲットは出来なかった。フリードリンクは、もう出来なくなったのか…。
この白いソニックは、グリーン車にたどり着くまでに、2枚の扉を開かないと行けないから、完全に高級感である事を証明する事が出来る。トイレも車両の真ん中にあるため、安定感があり、余分な揺れもなく、合格である。
18時09分、小倉に到着した。ここで、進行方向が変わる。グリーン車が一番前になった。運転手がカーテンを閉めるかと思っていたが、閉めずに、運転台を見せてくれていた。夜になるのに、珍しい事だ。行橋の近くになって、弁当を求めようとした。しかし、「ソニック弁当」はすでに売り切れた。仕方なく、かにメシとげんこつ揚げを頼んだ。テーブルがちょっと狭かったが、3つ使う事が出来た。これには、意外だったが、前の客に迷惑をこうむる可能性があったので、すぐにやめた。あまり夜景もはっきりみえなかったので、ほとんどボーっとしている事が多かった。19時36分、大分に到着した。2時間は、あっという間であった。1番線に到着したので、そこで、白いソニックの885系をカメラに撮った。
19時55分頃に、宮崎行きの最終の「にちりん」が到着した。ハイパーサルーンであった。ここから車内販売がない事が放送され、グリーン車サービスはない事がわかった。20時定刻通り発車した。加速は、つばめ型より、やはり速かった。モーターの違いなのだろうか?スピードにのると、つばめ型の方が確かに速かった気がするが…グリーン車は、先客は2人しかいなかった。寂しい限りである。
大分から延岡までは、鈍足区間でスピードが遅かった。誰もいないために、一番前の席に座り、運転台のスピードメーターと前面展望を楽しんだ。スピードは、70〜80キロくらいが平均で最高は、90キロで頭打ちとなった。トイレに行こうとして、車両を移動すると、まったく誰もいない車両があった。やはりこれを見ると、寂しいものである。佐伯〜延岡間は、ほとんど山道で、真っ暗な道のりであった。途中、貨物列車と行き違うほかは、旅客列車は、一本もなかった。まさしく「にちりん」のみであった。
22時頃に延岡に到着した。ここで、やっと下界に戻ったと言う感じだ。自由席乗り場に数人の列があった。これが最終列車であるようだ。ここから、生き返った様に、スピードを上げた。どこまで上げるかチェックしてみると、時速110キロまで出していた。今までが遅かった分、すごく速く感じてしまった。延岡以外からは、乗客乗り降りは、なかった。23時過ぎに宮崎に到着した。かなりの人がいるかと思っていたが、降りる人は少なかった。すぐに改札出た。すると、待合室には、たくさんの人がいた。ドリームにちりんに乗るのであろう。旅をする出で立ちをしていた。駅を出て、タクシー乗り場に向かった。ホテルまで歩ける距離ではなかったので、タクシーでホテルに向かった。